3月末
職員室で話題になるのはやはり人事異動のことです。
「○○先生は○○中学校に異動って。」「○○中学校 から○○先生が来られるって。」という会話が日々行われます。

 準備委員会(新年度の決めごとを事前に検討する運営委員会)の中では、次年度の学年配属や部活動顧問について異動情報に基づいて決めていきます。学年の持ち上がり(1年生の先生がそのまま2年生へ)が原則ですが、生徒の生活指導状況、教科や男女のバランスなど諸々の条件を検討しながら学年配属を決めていきます。部活動顧問についても異動される先生が持たれていた部をどうするかを検討し、異動されて来られる先生に連絡して、顧問のお願いをすることがあります。

顧問決め
部活動の顧問についてはすんなり決まることはあまりないです。特に競技の専門の先生が異動されたとき、その先生の代わりとなる先生がいないときはなかなか決まりません。
私の場合、専門の競技がなかったので新任の時には陸上部の顧問となり、次に異動したときには水泳部の顧問となりました。どちらも前顧問の先生が異動されたのでお願いされ引き受けました。
管理職は部活動顧問のことも考えて教育委員会に人事希望を出していますが、そう思い通りにならないのが人事です。

専門または指導経験のある先生がどの部活動にも決まるということはほぼありません。
どうしても決まらないときには、複数で顧問となって負担を減らしたり、外部指導者を依頼することもあります。

「顧問になるかならないか」の選択権を認めてほしいという報道がありますが、当然選択権は認められていると思います。しかし、部活動顧問のなり手がいないということで1学期が始まっても話し合いが持たれていたら、私はしませんというのはなかなか言えることではありません。特に若い先生、独身の先生は顧問を持ってもらわないとそのしわ寄せが他の先生方に影響します。ベテランの先生方が担任や主任をしながら顧問をしているのに自分の主張を通すということはできないものです。
学級では子ども達に「全体のことを考えて行動しなさい。」「みんなが自分の主張を通していたら集団生活は成り立たない。」と言っているわけですから、自分にその言葉を返すと顧問をしないという選択は難しいことになります。
学校での様々な分担は家庭の事情なども配慮して考えていきますが、先生方それぞれの事情は様々ですし言えない事情もあるので新年度の決めごとはほんとに大変です。
当然のことながら断れない先生や何でもできる先生のところには仕事が集まってきます。これは教員に限ったことではないとは思いますが。

廃部か存続か
顧問が決まらないためにその部活動の新入生の募集はしないということもあります。
私が赴任した学校でも顧問がいないということで水泳部は廃部の予定でしたが、異動してきた私が指導経験があるということで存続しました。しかし、私が退職してから数年後に廃部になりました。
特に水泳部や柔道部、ハンドボール部などは顧問の異動と共に廃部になることが多いです。そして、専門競技がある先生が異動されてその部がないときに新しく部を作ることも難しいです。
したがって、指導できる専門競技はあるのに他の競技の顧問をしているということもよくあることです。

顧問が決まってスタートした部でも最初は顧問になってもらっただけでありがたいと思われてた保護者の方から徐々に不満が出ることもあります。
先生も生徒も保護者もお互いにこんなはずじゃなかったとなると部活動は様々な問題を抱えていきます。
顧問と保護者との連携が取れていればいいのですが、保護者間の意見がまとまらなかったり、顧問と生徒、保護者との意識に大きな差があるときは不満がより大きくなる傾向があります。

仕事量に限りなし
ほとんどの先生方は、担任にしても顧問にしてもできる限り自分の時間を割いて子ども達のために努力されています。
子ども達のことを思えば思うほど仕事は増えていきます。しかし、ゆとりがなく思い通りにできないことが多いです。したがってどのように時間やエネルギーを配分するか日々苦悩しています。
この20年間で先生の仕事量とストレスが増えているのは間違いないと感じています。
教員の定数を増やすこと、学校外からのサポートが必要な時代になっていると痛感しています。

まだまだ書きたいことはありますが、長くなったので今回はここで終わります。(文章力がなくまとまりのない文章になって申し訳ありません。)